私たちがまず目をつけたのは
沖縄の「オジー」と呼ばれる世代の大先輩漁師たち。
彼等の多くは幼い頃に網元に売られ、
平均60年以上の漁業経験を持っています。
同時に彼等は、今では姿を消した帆かけ船や素もぐりといった、
自然により密接な形での航海術や漁法の経験者でもあります。
私たちはその経験の中にも、
沢山のヒントが隠されていると思っています。
残念なことに、引退する方が増え、
亡くなられる方も少なくありません。
彼等の知恵や経験を集め、実際にそれらを試行、体得することで、
未来の漁業につながる何かを感じ、探り出せると考えます。
また、多くの人がそれらの情報に触れられるよう、
広く発信していきたいと思っています。
海がずいぶん弱っていることを魚たちの次によく知っているのは海人(うみんちゅ)です。

